Japanese
English
特集 時間生物学の新展開
ショウジョウバエ中枢概日時計の神経機構
The neural mechanism of the circadian clock in Drosophila melanogaster
吉井 大志
1
,
富岡 憲治
1
Yoshii Taishi
1
,
Tomioka Kenji
1
1岡山大学大学院自然科学研究科時間生物学研究室
キーワード:
キイロショウジョウバエ
,
複数振動体
,
時計細胞
,
環境応答
Keyword:
キイロショウジョウバエ
,
複数振動体
,
時計細胞
,
環境応答
pp.532-535
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200546
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キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)は体長が約3mm程度の小型の昆虫で,古くから遺伝学の分野で用いられてきた。1971年のKonopkaらによる概日リズムを制御する時計遺伝子period(per)の発見は,時間生物学のみならず広範囲の研究領域に大きな影響を与えた1)。ショウジョウバエを用いた研究は,その優れた遺伝学的手法を武器に,次々と概日時計にかかわる“時計遺伝子”を発見し,分子振動機構の解明を進めてきた。その一方で,分子生理学的手法を駆使して,中枢概日時計を構成する時計細胞ネットワークの研究が着々と続けられてきた。本稿では,ハエ時計機構研究の歴史をたどりつつ,これまでに得られた時計細胞の知見を概説する。
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