増大特集 細胞表面受容体
●構造的特徴:1回膜貫通型◆受容体の遺伝子:EPHA3
EphA3受容体とシナプス可塑性
松山 正剛
1
,
角山 圭一
1
,
松浦 健二
1
Matsuyama Shogo
1
,
Kadoyama Keiichi
1
,
Matsuura Kenji
1
1姫路獨協大学薬学部 薬理学講座
pp.474-475
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101522
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Eph受容体はチロシンキナーゼ型受容体の中でも最大ファミリーを構成しており,近傍にある細胞のエフリン(ephrin)をリガンドとして細胞表面同士で結合している。そのアミノ酸配列の相違からEphA(EphA1-8,10)受容体とEphB(EphB1-6)受容体に分類される。エフリンとEph受容体は同時にリガンドと受容体の両方の働きができる点が特徴的で,エフリンの一部は受容体に結合すると,その受容体を刺激するだけでなく,エフリン自身も活性化されて,その細胞内部にシグナルを送ることができる(図1)。Eph受容体は神経堤細胞の移動,神経軸索誘導など神経の発生過程において重要な役割を果たし,また,成体動物においては様々なシナプス機能への関与が指摘されている。今回,成体マウス海馬におけるEphA3受容体の遺伝子と蛋白質の発現とその局在,シナプス可塑性のEphA3受容体の遺伝子および蛋白質の発現変化への影響を示すことで,シナプス可塑性におけるEphA3受容体の関与を明らかにする。
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