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特集 小脳研究の課題
サッケード適応における小脳の役割
Role of the cerebellum in saccade adaptation
角 友起
1
,
岩本 義輝
2
Yuki Kaku
1
,
Yoshiki Iwamoto
2
1植草学園大学 保健医療学部
2筑波大学大学院 人間総合科学研究科 感性認知脳科学専攻
pp.305-311
発行日 2011年8月15日
Published Date 2011/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101160
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広義の運動制御には,時々刻々の制御(オンライン制御)と長期的な適応制御が含まれる。後者はある運動に誤差が生じた場合,誤差情報をもとに将来の運動をより正確にしていく可塑性の仕組みである。視覚目標に向かうサッケードは比較的単純な運動であり,脳幹の神経機構の解明が進んでいることから,随意運動学習のメカニズムを調べるうえで有利なシステムといえる。そして,サッケードのオンライン制御と適応制御の両者に深くかかわっているのが小脳である。本稿ではサッケード制御における小脳の役割を述べた後,サッケードの運動学習(サッケード適応)に小脳が果たす役割についての最近の知見を紹介する。
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