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特集 miRNA研究の最近の進歩
合成核酸類縁体によるRNA干渉
Application of modified RNAs to RNA interference
上野 義仁
1
Yoshihito Ueno
1
1岐阜大学 工学部 生命工学科
pp.338-342
発行日 2010年8月15日
Published Date 2010/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101007
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2001年にTuschlらにより,21塩基長の短鎖二本鎖RNA(small interfering RNA;siRNA)を用いることで哺乳類細胞でもRNA干渉(RNA interference;RNAi)が起こることが見出され1),今日では,RNAiを利用した遺伝子ノックダウン技術は生命現象や疾患にかかわる遺伝子の機能を解析するためのツールとして不可欠なものとなっている。siRNAは,疾患に関与する遺伝子の塩基配列が明らかであれば,siRNAを論理的に設計・合成できることから,新しい治療薬としての期待が高い。しかし,天然のRNAは細胞内でヌクレアーゼにより容易に分解されてしまうため,siRNAを核酸医薬として用いるためには化学的に修飾し,siRNAの安定性を高める必要がある。本稿では,これまでに報告されている化学修飾したsiRNAおよびmicroRNA(miRNA)の性質について概説する。
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