醫學のあゆみ・14
核酸—DNA.RNA—
杉 靖三郞
pp.17
発行日 1952年9月15日
Published Date 1952/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907130
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細胞は核がなければ,生きていられない。核の壞れた細胞はやがて死滅する。この核のつくるものは,核酸と蛋白質とが結合した核蛋白體であつて,生命現象は,本質的には,この核蛋白體に依存しているとみなさる樣になつて注目をひきつつある。
核酸は,酸でもつて分解すると,燐酸,五炭糖,および特殊な有機鹽基(プリンおよびピリミジン鹽基)になる。この五炭糖は,リボーゼとデスオキシリボーゼとである。この五炭糖の種類によつて,核酸はデスオキシリボ核酸(desoxyribonucleic acid:DNA)と,リボ核酸(ribonucleic acid:RNA)との2つの型にわかれる。
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