特集 生命科学のNew Key Word
1.遺伝子/遺伝子発現/進化
SUMO化酵素―ユビキチン類似タンパク質による翻訳後修飾
菊池 淑子
1
Yoshiko Kikuchi
1
1東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻
pp.384-385
発行日 2004年10月15日
Published Date 2004/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100574
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SUMO(Small ubiquitin-related Modifier)はユビキチン類似のタンパク質モディファイアーの一つである。ユビキチンと同様,成熟型SUMOのC末端のグリシン残基のカルボキシル基が,基質である標的タンパク質のリジン残基のε-アミノ基へとイソペプチド結合し,タンパク質結合体を形成する。SUMO化修飾には,ユビキチン化反応と同様な酵素類が関与し,このシステムは酵母からヒトに至るまで保存されている。修飾を受けた標的タンパク質が新たな機能を獲得したり,同じリジン残基をユビキチン化と拮抗することにより標的タンパク質の安定化に寄与することが知られている1)。
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