特集 タンパク質間相互作用
11.細胞接着
クローディンに関わるタンパク質間相互作用
森脇 一将
1
,
古瀬 幹夫
1
Kazumasa Moriwaki
1
,
Mikio Furuse
1
1神戸大学大学院医学系研究科生理学・細胞生物学講座細胞生物学分野
pp.424-425
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100091
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上皮細胞間接着装置の一つであるタイトジャンクション(tight junction:密着結合。以下TJ)は,超薄切片法による電子顕微鏡観察において,隣り合う細胞の2枚の細胞膜がところどころ完全に密着した点として見える。この細胞膜密着部位は,細胞膜平面にはひも状に連続したTJストランドとよばれる構造を形成しており,TJストランドのネットワークが細胞周囲をベルト状に取り囲んでいる。このようなTJの形態は,細胞間隙における水溶性物質の拡散を妨げる役割,いわゆるバリア機能を発揮するために理にかなったものである。TJの機能単位であるTJストランドはおもに接着分子クローディンによって構成されている。クローディンに関わるタンパク質相互作用についてはまだ不明な点が多いが,モデルも含めて紹介する。
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