特集 タンパク質間相互作用
5.遺伝情報の発現
生体ネットワークにおけるタンパク質間相互作用の研究法
Md. Altaf-Ul-Amin
1
,
和田 眞昌
1
,
西潟 憲策
2
,
旭 弘子
1
,
黒川 顕
1
,
金谷 重彦
1
Md. Altaf-Ul-Amin
1
,
Masayoshi Wada
1
,
Kensaku Nisikata
2
,
Hiroko Asahi
1
,
Ken Kurokawa
1
,
Shigehiko Kanaya
1
1奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科
2NECソフト(株)
pp.391-394
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100075
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ゲノムプロジェクトの進展とともに明らかにされたゲノムに存在する遺伝子をもとに,トランスクリプトーム,プロテオーム,インタラクトーム,メタボロームさらにはフィジオーム研究への展開がなされ,大量情報を考慮したそれぞれのオーム解析における数理解析法の開発が必要とされている中で,プロテオーム情報としてのタンパク質間の相互作用データが測定され1-5),データベース化されている6,7)。タンパク質-タンパク質相互作用に関わる大量情報を網羅的かつ悉皆的に把握することは,細胞内におけるタンパク質の関係を明らかにできることから,タンパク質を要素,タンパク質-タンパク質相互作用を関係とみなしたシステムとして分子生物学を体系的に理解するために重要である。筆者らの研究室では,タンパク質-タンパク質相互作用データをもとに,お互いの相互作用が密であるタンパク質の集合を抽出する数理科学法(DPClus)を提案し,タンパク質について複合体の予測を試みた8,9)。本解説では,DPClusのアルゴリズムおよびその適応例について紹介する。なお,DPClusはウエブより無償でダウンロードできる(http://kanaya.naist.jp/DPClus/)。
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