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CASE
患者:68歳、女性。
主訴:最近ほとんど眠れていない。このまま眠れないと、どうなってしまうか不安。
現病歴:2カ月前から夜間に寝つけなくなり、かかりつけの整形外科A医院で相談したところ、ゾルピデム5 mg/日を処方された。最初はよく眠れたが、また寝つきが悪くなり、別の内科B医院を受診して、新たに処方が追加されたが、あまり効果が感じられず、たまに体がソワソワするようになった。昨日、インターネットで薬のことを調べると副作用が怖くなり、一度にすべての服薬をやめたら全く眠れず、ひどく不安になった。夜間救急外来に駆け込んだが器質的な異常はなく、担当医から病院を変えることを勧められ、当院に来院。本人は抑うつ気分、意欲の低下は否定しており、表情はやや硬いが、「不眠」について訴えるときは雄弁で、話し方から認知機能低下は感じられない。しかし、お薬手帳は「うっかり忘れてしまった」とのこと。夫からは、最近立ちくらみが多いようだと指摘されている。
内服薬について追加情報:前医(B医院)の処方;ミルタザピン30 mg/日(2週間前は45 mgであったが減量された)、レンボレキサント5 mg/日(寝る前)、リスペリドン0.5 mL 頓用不眠時(ほとんど使っていない)、エチゾラム0.25 mg 頓用不眠時。
このほかに、B医院ではエチゾラム頓用を毎回10日分しかもらえないので、足りなくなるとA医院でエチゾラム0.25 mg/日の処方を受けている。また、A医院から今もゾルピデム5 mg/日が継続処方されている。それでもエチゾラムが足りなくなることがあり、その場合は総合内科Cクリニックに行き不足分の処方を受けていて、結局エチゾラムは1日0.5〜1.5 mg内服している。

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