特集 攻めの安全処方術—引き算処方+多面的アプローチ
【疾患・愁訴編】
❹慢性疼痛のマネジメントに強くなろう—線維筋痛症を中心に
西村 美緒
1
1川崎こころのクリニック
キーワード:
線維筋痛症
,
鍼灸
,
ペーシング
,
認知行動療法
,
レジリエンス
Keyword:
線維筋痛症
,
鍼灸
,
ペーシング
,
認知行動療法
,
レジリエンス
pp.1158-1163
発行日 2025年10月15日
Published Date 2025/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510350101158
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慢性疼痛は、整形外科疾患、神経障害性疼痛、心身症など多様な背景、関連概念が存在し、そのマネジメントには多角的な理解が求められる。これらの全体像を一度に把握することは容易ではないが、そのなかでも線維筋痛症は、慢性疼痛の特性をよく映し出す代表的な疾患である。診断の難しさ、身体症状と心理社会的要因の相互作用、薬物療法と非薬物療法のバランスといった点で、慢性疼痛マネジメントを深めることに適した概念である。
本稿では、線維筋痛症を通じて慢性疼痛の包括的理解とその臨床的アプローチを考察する。

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