Editorial
パーキンソン病を全人的・総合的に診る!
生野 真嗣
1
,
片岡 仁美
1
1京都大学 医学教育・国際化推進センター
pp.863
発行日 2025年8月15日
Published Date 2025/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510350080863
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私はパーキンソン病を臨床・研究の両面で専門としており、脳神経内科のフィジシャン・サイエンティストとして、これまで多くの先生方からご指導をいただきながら研鑽を積んでまいりました。また現在は、卒前教育を担う部署に所属し、より広い視点から医学生教育に携わる立場にあります。
そのようななかで常に思い起こすのは、大学病院でのパーキンソン病外来の経験と、脳神経内科常勤医師が不在の地域基幹病院における、12年間にわたる外来診療応援の経験です。患者さんを全人的・総合的に診療するには、目の前の1つのタイムポイントだけでなく、専門外来では対応しきれない前後の状況も想定し、そこを担う医療者との連携が不可欠です。一方で、専門医にとっては当然のことが、非専門医にとっては“ブラックボックス”に映る場面も少なくありません。

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