特集 看護技術を考える
わたしの考える看護技術
患者を全人的に把握する技術
足達 さだ子
1
1日赤中央病院内科
pp.26-27
発行日 1968年6月1日
Published Date 1968/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917479
- 有料閲覧
- 文献概要
はじめに
「看護は科学であり,芸術であり,そして創造である」という言葉は,看護にたずさわり,看護を研究している専門家の方たちによって常にいわれていることですが,その看護を科学的に芸術的に,そしてよりよい看護を創造するために考えなければならない問題は,看護技術ではないでしょうか。このたび医学書院の看護学雑誌編集部から,看護技術について何か書くようにとのことでお引受けしたものの,さて考えてみると,看護技術といってもただ単に「患者の身の回りの世話をする」とか,「検査の介助や準備をする」といった,一つの看護行為,その技術,すなわちテクニカルなことを,間違いなく,正確に,しかも手際よく上手に行なう,ということばかりでなく,もう少し広い意味での「看護技術」ということについて種々草案を練ったもののなかなかむずかしい,この度は「患者中心の看護」「綜合看護」といった現在の看護のあり方,考え方と看護技術との関連性というような問題について少しく記してみたいと思います。
Copyright © 1968, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.