特集 ホスピタリストのための精神科の知識
1.せん妄—予後悪化を防ぐための適切な診断と介入のポイント
鄭 素怡
1
,
松木 隆志
2
Soi JEONG
1
,
Takashi MATSUKI
2
1横須賀共済病院 精神科
2Department of Psychiatry, Icahn School of Medicine at Mount Sinai
pp.647-660
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218804090120040647
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内科系・外科系の医師が日々の診療で最も対応に苦慮するのが,精神科関連の問題ではないだろうか。日本では,精神科へのコンサルトが容易にできる環境が整っている施設は限られており,多くの医療機関で,身体科の医師が精神科的な問題にも自ら対処せざるを得ない状況におかれている。
本稿では,身体科において最も多く遭遇する精神科的病態であるせん妄と,他のせん妄と治療方針が大きく異なり,せん妄のマネジメントにおいて常に念頭においておくべき離脱せん妄(いわゆる振戦せん妄delirium tremens)について,コンサルテーション・リエゾン精神科consultation-liaison(C/L)psychiatry1)の観点から解説する。

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