Japanese
English
臨床経験
悪化したOllier病の1例
Ollier's Disease with Malignant Transformation to Chondrosarcoma
黒澤 克也
1
,
八木 宏之
1
,
大草 良夫
1
,
林 俊一
1
,
石田 俊武
2
,
高見 勝次
2
Katsuya Kurosawa
1
1桃山市民病院整形外科
2大阪市立大学医学部整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Momoyama Municipal Hospital
キーワード:
Ollier病
,
Ollier's disease
,
軟骨肉腫
,
chondrosarcoma
,
大腿骨
,
femur
Keyword:
Ollier病
,
Ollier's disease
,
軟骨肉腫
,
chondrosarcoma
,
大腿骨
,
femur
pp.165-168
発行日 1993年2月25日
Published Date 1993/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901047
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抄録:Ollier病が悪性転化することは以前よりよく知られているが,稀といわれ,わが国でも報告が少ないので報告する.症例は33歳の男性で,主訴は左大腿から膝部にかけての疼痛である.現病歴は昭和48年5月に左大腿骨のOllier病で,大腿骨の矯正骨切術を受けた.18年後の平成2年12月に同部の疼痛に気付き,平成3年3月より左大腿末梢部の腫脹,疼痛が増強したので,10月7日当院を受診した.入院時,左大腿末梢部に15×14cmの弾性硬の腫瘤が見られ,圧痛は著明であった.単純X線像では骨皮質の破壊を伴って,皮質外に巨大な腫瘤を形成していた.骨およびガリウムシンチの取込み増加部分を参考に,腫瘍塊をできるだけ広く切除し,また膝関節も準完全切除を行って,人工膝関節で置換した.組織学的にはII度の軟骨肉腫であった.
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