特集 薬物治療の質向上
Part 2 薬物治療を適切に個別化するための基本知識
4.薬物動態:吸収,分布,代謝,排泄—臨床での意思決定に影響し得るものを中心に
門村 将太
1
Shota KADOMURA
1
1JCHO北海道病院 薬剤部
pp.247-259
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218804090120020247
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薬物動態pharmacokinetics(PK)とは,投与された薬物がどのように吸収され,組織に分布し,小腸や肝臓中の酵素により代謝され,排泄されるのかを解析するものである。吸収(Absorption),分布(Distribution),代謝(Metabolism),排泄(Excretion)を総称して,ADME(アドメ)とよばれ,薬物動態学はこれらの濃度と速度過程を記述する領域である,と定義されている1)。
本稿では,医師も知っておくべき薬物動態学の基本やその変動要因について,臨床での意思決定に影響し得るものを中心に解説する。

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