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教育講座
運動生理学の視点から健康寿命延伸に寄与するリハビリテーション医療を考える
Considering Rehabilitation Medicine that Contributes to Extending Healthy Life Expectancy from the View of the Perspective of Exercise Physiology
上條 義一郎
1
Yoshi-ichiro Kamijo
1
1獨協医科大学埼玉医療センター・リハビリテーション医学講座
キーワード:
筋力
,
心肺機能
,
循環血液量
,
脳血管障害
,
栄養療法
Keyword:
筋力
,
心肺機能
,
循環血液量
,
脳血管障害
,
栄養療法
pp.852-858
発行日 2024年9月18日
Published Date 2024/9/18
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はじめに
わが国は世界に先駆け超高齢社会を迎えている.一人ひとりが生き生きと過ごすために,単に長寿であるだけでなく,「いかに長く健康で過ごせるか」,すなわち健康寿命の延伸と,それによる健康長寿社会の実現が最重要課題となる.政府は2000年から「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」を開始し,健康寿命の延伸と,それによる健康長寿社会の実現のための取り組みを進めてきている.この取り組みは,国民の生活の質を高めることを目標にするだけではなく,医療・介護費用増加の緩和,国民負担の軽減,社会保障の持続可能性につながるものと期待されている.リハビリテーション医学・医療(支援)では急性期から回復期,生活期と切れ目のない治療や支援が必要である.これらがどのような方にも提供できる体制は,上記の政府の取り組みに貢献するはずである.本稿では,リハビリテーション医学・医療に関連する運動生理学,安静臥床の弊害の概要を述べた後,脳血管障害患者を中心に,急性期におけるリハビリテーション治療の意義や慢性期における同患者に対する同治療の取り組み,特に栄養療法との併用効果について述べる.

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