連載 病院建築探訪記②
南信病院―治療論を《かたち》にする
花房 香
1
,
近藤 廉治
2
1岡山県立内尾センター
2南信病院
pp.42-49
発行日 2000年5月15日
Published Date 2000/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900658
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南信病院は,長野県松本市から約40km,長野市から約100km南方の静かな山あいに,飛騨山脈の山並みを背にしてある。病院に向かう車中で,案内の方に家並みの間を指さされ,「あれが南信病院です」といわれたが,すぐには見つけられなかった。大きさも外見も,町の公共施設のように見えた。近隣と違和感がある精神科の病院建築も多いことを思い,風景への溶け込方に新鮮な印象を受けた。
創設者である院長の近藤廉治医師は,『開放病棟』★2,3の著作で知られ,医学修業時代の中井久夫氏(甲南大学文学部人間科学科)に「こんな医者がいるのなら精神科医になっても良い」と思わせた方である。
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