特集 これが薬を減らす道
新薬はいま,こうなっている―これまでの抗精神病薬への誤解をふまえながら
石郷岡 純
1
1常盤病院
pp.61-66
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900512
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昨年,続々と新しい抗精神病薬(統合失調症/精神分裂病の治療薬)が発売され,統合失調症の治療は大きく変わろうとしており,また変わらざるを得ない環境になってきた。しかし,新薬による治療のあり方は,従来の治療思想の延長線上にあるわけではないので,これまでの処方を単に新薬に変更しただけではその真価は発揮されない。現に,すでに発売後1年を経ても(正確には,新薬のひとつリスペリドンは5年以上も前に発売されていた),わが国の抗精神病薬のシェアはまだ従来薬(定型抗精神病薬)が80%を占めている。
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