特集 精神科治療、この10年で覆った常識とは
“不要な神話”を手放した人たち
扉
pp.4-5
発行日 2023年1月15日
Published Date 2023/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689201075
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精神科領域には「不要な“神話”がある」という指摘があります。
たとえば、薬物依存症治療における「ダメ、ゼッタイ」や、「幻聴・妄想は否定も肯定もしない」「うつは励ましてはいけない」等です。
こうした方法が「うまくいかない」と気づいても、学校でそのように教えられたり、臨床現場でも常識だとされていたりするため、「うまくいかないのは自分の未熟さのため」と思い込むことも少なくありません。
しかし、「おかしいのはその方法のほうかもしれない」と立ち止まり、考え方を更新することによって乗り越え、覆してきた臨床家たちもいます。そのときこれまでの方法は役割を終え、現実の臨床の場から姿を消していくのでしょう。
本特集では、このような新しい考え方を編み出した方、あるいは新しい理論や考え方に注目し、自身の臨床に結びつけ、既存の方法を覆した臨床体験を持つ方に、その更新された考え方の意義と有用性を解説していただきます。
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