特集 オープンダイアローグと中動態の世界
臨床で使える中動態—オープンダイアローグとの関連性をもとに
斎藤 環
1,2
1筑波大学医学医療系社会精神保健学
2爽風会あしたの風クリニック診療部
pp.21-28
発行日 2019年1月15日
Published Date 2019/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200567
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筑波大学の斎藤環と申します。非常にすばらしい講演の後でなかなか気が引けるんですけれども(笑)、まず与太話から始めます。
中動態のことを医学書院の編集者の白石さんから最初に聞いた時、私は國分さんが最後におっしゃっていたように「無責任の体系を強化する」と考えて、やや批判的なところがあったんです。当時はまだ私はオープンダイアローグにハマる前で、ヤンキーの研究とかしていたんですが、ヤンキーのエートス(行動原理)というのはまさに中動態なんですよ。『中動態の世界』のサブタイ取るをもじって名付けるならば、「アゲと気合の考古学」という感じでしょう。
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