特別記事 佐藤由美子さんの出産体験をいかに受けとめるか
専門職として産婦の要求に応えよう
ターナー 節子
pp.422-424
発行日 1994年5月25日
Published Date 1994/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901023
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
この佐藤さんの手紙は,出産後3か月たってから書かれたという。新生児をかかえ,他の子供たちの世話をし,そして家事をしながらものを書くということは,並大抵の努力でできることではない。しかもこれほどの長い文を。
と同時に,分娩中のしっくりいかなかった感情,しこりともいうべきものが,3か月たっても消え失せなかったということからは,その不満足感がよほどに大きなものであったことがわかる。ずいぶん控えめな,遠慮がちともいえる文でありながら,そこここから非常に鋭い助産婦へのメッセージが伝わってくる。
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.