連載 愛か不安か・8
快気祝いと絶好調
春日 武彦
1
1成仁病院
pp.592-597
発行日 2016年11月15日
Published Date 2016/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200297
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精神科で「勝利宣言」できますかねえ
講演のために東北まで行った時のことである。ホテルのロビーに、本日の会合や催し物が黒い板に白い文字で書かれ掲示されていた。〈××社創業五十周年パーティー〉とか、〈ナントカ先生喜寿の会〉とか、〈○○工業新製品発表会〉などというやつである。ぼんやり眺めていたら、〈△△快気祝いの夕べ〉というのがあった。
いったい何歳なのか知らないけれど、△△氏(おそらく地元の名士なのではないか)の病気が良くなって退院したのだろう。そこで、家族が見舞いに来てくれた人や世話になった人を招いて感謝と喜びの宴を開くことにしたのだろう。手術を受けたのだろうか。リハビリも込みでの入院だったのだろうかと、どうでもいいことなのに気に掛かる。
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