書論 《シリーズ ケアをひらく》ソローニュの森
「ソローニュの森」の風に吹かれて
武井 麻子
1
1日本赤十字看護大学
pp.83-88
発行日 2012年11月15日
Published Date 2012/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689101110
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「ラ・ボルド」が写真集になった。2009年の『精神看護』5号から2010年の4号まで、6回にわたって掲載されていた写真家田村尚子さんの作品が、『ソローニュの森』として刊行されたのだ。
ソローニュの森とは、パリの南西160kmほどのところに位置するロワール渓谷の近くに広がる緑豊かな一帯である。若き精神科医であったジャン・ウリが、以前いた病院の患者をつれて放浪の末、たどりついたこの地でフェリックス・ガタリとともに設立したのが、ラ・ボルドと呼ばれる精神科病院である。1953年のことであった。
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