学会印象記
AUAの風に吹かれて
町田 豊平
1
1東京慈恵会医科大学泌尿器科
pp.893
発行日 1991年10月20日
Published Date 1991/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900460
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米国泌尿器科学会(AUA)には,この数年毎回参加しているが,何時に出席しても,心の揺さぶられる心地よい緊張感がある.勿論AUAが,現在世界で最も権威ある泌尿器科の集会であり,米国のみならず西欧各国を含め全世界的な参加を集める大きな学会であるためであるが,私には何よりもAUAのもつ学術的内容にみる躍動的な変容が日本の国内学会では味わえない独特な雰囲気をもって迫ってくるからである.
ともかくAUAの朝は早い.主会場では毎日7時30分から前日のハイライトや特別講演が始まる.前夜遅くトロントに到着した私は,眠い体を揺り起こして3日目の早朝,会場に足を運んだ.優に1,500名以上も収容できる主会場のほぼ半分はすでに席が埋っている.こうした学会の様子をかい間みるだけでも出席者会員の心意気が感じられて,その熱気に吸い込まれる思いがする.
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