連載 精神看護INDEX その「領域」の動向がわかる・2
スーパー救急(精神科救急入院料)
内田 勇
1
,
谷中 昭一
1
1山梨県立北病院
キーワード:
身体拘束
Keyword:
身体拘束
pp.102-103
発行日 2011年1月15日
Published Date 2011/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100802
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身体拘束とは、精神科入院中の患者さんに対して、精神保健福祉法第36条第3項の規定によりおこなわれる行動制限です。自殺企図または自傷行為が著しく切迫している場合、多動または不穏が顕著な場合、そのほか精神障害のために放置すれば患者さんの生命にまで危険が及ぶおそれがある場合に限定し、精神保健指定医の診察を経ておこなうことが認められています。
身体拘束は行動制限のなかでも最も制限の程度が強く、身体的にも精神的にも苦痛を伴う行為のため、やむをえない場合に限らなければなりません。
当院のスーパー救急では身体拘束はおこなっていません。しかし、「精神科救急として対応する患者さんでは、突発的な精神運動興奮も十分に予想されるため、入院にあたっては、身体拘束は不可欠である」というように、他院では身体拘束が肯定的にとらえられ、漫然と実施されていることが少なくないと聞いています。そこで今回は「身体拘束をしない急性期看護」について報告してみたいと思います。
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