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入院料中の食費の分析
橋本 壽三郞
,
加倉井 駿一
pp.13-17
発行日 1951年2月1日
Published Date 1951/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200274
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入院料の値上げが物價の變動に伴つて先頃より要求されていたが,最近社會保險診療報酬の入院料の取扱ひが「完全看護」「完全給食」の名の下に4點を加算することになつた。完全看護,完全給食の所謂「完全」とは如何なることかということは兎角として,入院料中「食事ノ給興アル場合」の食費が如何なる費用によつて構成されているかを知り,その費用の多少の原因が何處にあるかを研究する必要があろう。これを知るには是非とも原價計算を行い,給食部門の運營状況を適確に把握し管理の良否を判斷し給食内容の向上を計らなければならない。
そこで我々が數病院について昭和24年度1ヵ年の數字により實際原價計算を行つた結果を用いて食費の分析を試みることにする。勿論これから取扱う方法は實際原價計算でも標準原價計算でもないのでその點は御承知願いたい。病院給食は病院運營の一部分であるから給食部門のみを取上げて論ずるのは適當ではない。やはり病院全體の原價計算を實施しその一部門としての給食部門を檢當するのが望ましいことである。
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