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少しのひらめきと努力と工夫で身体拘束を最小限に!―チューブ・ラインの「事故」抜去を防ぐ取り組み
三好 豊子
1
,
甲斐 あゆみ
1
,
山本 ちひろ
1
1財団法人浅香山病院精神科身体合併症治療病棟
pp.46-55
発行日 2011年1月15日
Published Date 2011/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100789
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チューブ・ラインの抜去は「自己抜去」ではなく、「事故抜去」
当院の精神科身体合併症治療病棟では、身体治療目的の入院を年間350名(院外からの入院約4割)受け入れています。そのうち、チューブ・ライン類の管理を必要とする患者さんが約7割を占めます。安全を守るうえでチューブ・ライン類の管理は非常に重要であり、かなり神経を使います。なかには、チューブ・ライン類の抜去予防のために、身体拘束が止むを得ない場合もあります。
しかし、身体拘束された患者さんにとっては、病気そのものの身体的苦痛に加え、チューブ類の不快や身体拘束など、いくつもの苦痛が重なることになります。身体拘束は、患者さんの苦痛を増強させ、身体症状だけでなく、精神症状を悪化させる重大なリスクファクターです。
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