連載 いつでも・どこでも・かんたんチーム医療・3
―チーム医療の扉をひらく第2の鍵―喜ぶ―かんたんSSTで広がる世界
趙 岳人
1
1医療法人健生会明生病院・精神科
pp.95-102
発行日 2010年9月15日
Published Date 2010/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100758
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かんたんSST……始まるばい!
今日は週に一度の「かんたんSSTの日」。真冬の北風が吹きつける屋外とは対照的に、昼下がりの食堂ホールには柔らかな日ざしがさしこみ、ほんわかとした温かさです。そこに病棟中から患者さんやスタッフが三々五々集まってきます。「先生! 今日のSSTは何ね?」「何ばすっと(何をするの)?」「面白かとば頼むばい!」……。患者さんたちが一斉に私に声をかけてくれます。あたりを見渡せば、もう20人ほどが集まっているではありませんか。患者さんもスタッフも事前のかんたんな打ち合わせ通り、ホール中央に設置されたスライドプロジェクターを囲むようにして仲良く椅子に座ってリーダーの到着を待ってくれています。食堂ホールは、病棟の出入口やナースステーションからはもちろん、病室や浴室などすべての中心に位置するロケーションのため、参加しない人・参加したくない人にも嫌でも目についてしまう「かんたんSST」。遠巻きにこちらをながめる見学者の皆さんも、今日のテーマは何だろうかと気になる様子です。
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