特集 思春期病棟を「発達障害」の視点から作り直した病院がある―大阪府立精神医療センターの試み
思春期臨床の主役が入れ替わっている。では看護はどうすればいい?
栗田 育子
1
,
思春期病棟スタッフ一同
1
1大阪府立精神医療センター
pp.14-33
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100664
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思春期看護の今・昔
◎20年前の看護の基本は「自分探しの旅」への介入だった
私が大阪府立精神医療センター(当時の中宮病院)に勤務して20年あまりの月日が経ちました。当院の思春期病棟の歴史は長く、私が入職した当時、すでに思春期病棟が存在していました。私の精神科病棟勤務の第一歩は思春期男子病棟でした。
当時の思春期病棟は、大人の患者さんと共に日常生活を送ることで、未成年として好ましくない習慣(喫煙、異性とのかかわり、活動性の乏しさなど)から引き離し、学習の時間や機会を与え、少しでも同世代の子どもたちと触れ合う機会を多くすることに主眼が置かれていました。
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