トピックス
アメリカ・カリフォルニア州「ビレッジISA」を見学して―精神の病をもつ人への地域生活支援を考える
小笠原 広実
1
1宮崎県立看護大学精神看護学
pp.49-55
発行日 2009年3月15日
Published Date 2009/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100593
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2008年3月、アメリカ、ロサンゼルスのロングビーチ市で精神保健福祉サービスに取り組んでいるVillage Integrated Service Agency(以下、ビレッジと記す)のプログラムの一端を見学するチャンスに恵まれた。
ビレッジは、ロサンゼルス郡精神保健協会(MHA:Mental Health America of Los Angeles)が、1990年から公的資金によりロングビーチで運営している、統合的な精神保健サービス機関である。“精神病院よりも低コストで社会復帰に有効な支援を”という目的で、カリフォルニア州が試験的に5年間プログラムを実施し、その効果が認められたためにロサンゼルスに管轄を移して現在まで発展的に継続されてきている。その活動はまさに統合的なものであり、雇用促進、居住支援、地域活動、生活支援、家族支援、教育支援、資金援助や金銭管理、メディカルケアと多岐にわたっている。回復したメンバーたちが、スタッフと共に支援活動を行なっているというのもひとつの特徴である。
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