精神医療の模索・19
米国の精神医療とハーフウエイ・ハウス(1)—カリフォルニア州北部を例として
桑原 治雄
1
1三重県立高茶屋病院
pp.617-621
発行日 1979年7月1日
Published Date 1979/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206921
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米国の精神医療は入院中心から地域内医療中心へ,更に地域精神保健活動へと移行している.この状況は1975年の地域精神衛生センター法の改正や1978年2月に公表された「精神保健に関する大統領諮問委員会President'sCommission on Mental Health」の勧告案でも明らかで,地域内医療中心の方向が後もどりするものでなく,これまでの反省の上に立った新たな地域精神保健活動community mental health activitiesとしての模索の段階にあることを示している.こういった状況の下で,ハーフウェィ・ハウスhalf-way houseは精神病院入院の代替施設としてばかりでなく,精神病に対する積極的な働きかけを提案している点でも注目に価する.これについては後述するが,この勧告案に述べられている以下のような政策が米国の精神医療の動向をよく示している.
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