本を読むとき
『精神科セカンドオピニオン 正しい診断と処方を求めて』
三浦 宗克
1
1埼玉精神神経センター・精神科
pp.122
発行日 2009年1月15日
Published Date 2009/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100581
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もしあなたが、身体の具合が悪くて医者の診察を受けたとしよう。すると最高血圧が180mmHgと高値であったことから高血圧症と診断されて投薬を受けた。ところが、血圧が高かったのには別の理由があったのだ。あなたは何か悪い病気があるのではと怯えていたし、白衣を着た医者を前にして緊張していた。そうしたことから血圧がたまたま上がっていたのだ……。
実際にこのような「高血圧」はしばしば認められ、診察室で高血圧を示したからといってすぐに高血圧症と診断すべきではないことは知られている。では精神科の医療現場ではどうだろう。
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