特集 オンライン診療
直接の診療以外へのオンラインの応用(保険診療範囲外)
オンライン・セカンドオピニオン
富澤 大輔
1
TOMIZAWA Daisuke
1
1国立成育医療研究センター小児がんセンター
pp.2007-2011
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000501
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はじめに
セカンドオピニオンについて,東京都福祉保健局のホームページには,「患者さんが納得のいく治療法を選択することができるように,治療の進行状況,次の段階の治療選択などについて,現在診療を受けている担当医とは別に,違う医療機関の医師に『第2の意見』を求めること」と記載されている1)。担当医から説明された診断や治療方針について,納得がいかない,「別の治療法はないのか」と思う場合に,セカンドオピニオンを受けることで,担当医の意見を別の角度からも検討することができる。もし同じ診断や治療方針が説明された場合でも,病気に対する理解がより深まることにつながり,別の治療法が提案された場合には選択の幅が広がる。いずれの場合においても,とくにがんや難病を患っている患者やその家族にとっては,より納得して治療に臨むための,きわめて重要なプロセスである。2020年初頭にわが国でも始まり,今にいたる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行は,セカンドオピニオンの姿にも影響を与えた。その一つが本稿で取り扱うオンライン・セカンドオピニオンの普及である。
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