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「幸せと不幸せの法則」をご存知ですか?
読者の皆さん、自動販売機で缶入りのコーンポタージュを売っているのはご存知でしょうか?たまに朝寝坊をして朝ごはんを食べ損なったときにとても重宝しています。とくに寒い朝は熱々の缶入りコーンポタージュをポケットに入れて「ホカロン」代わりにもなる。まさに一石二鳥です。ちゃんと粒々のコーンも入っていて、噛むことで食事をした気分も味わえる。最後は一気に飲まないと粒々が1つや2つ缶のなかに残ってしまう。粒々を出そうと缶を口につけたまま上を向いたり、缶をゆすったり、思いっきり吸ったりしても、缶の内側にへばりついた粒コーンは頑固だ。缶から出るのを拒んでいる。こんなふうに、コーンポタージュを飲むときの幸せと、飲み終わったときの一粒のコーンにいつも悔しい思いをしているのは私だけでしょうか。幸せと不幸はいつも、一緒にやってくるんです。
さて、そんな愛すべきコーンポタージュですが、ときどき売り切れなんです。実は、私と同じコーンポタージュのファンがいて、なんと業者にわざわざコーンポタージュを補充してほしいと連絡を入れたそうです。そこまでしなくともいいとは思いますが、たぶん、コーンポタージュを飲むときの幸せ感が癖になっているのでしょうね。そうしたら、なんとコーンポタージュは品薄ですぐに入荷することが難しいと業者から言われたと。最近、テレビや新聞でバイオエタノールが話題になっているけれども、それと関係があるのではないかとまで言い出して、今は気軽にコーンポタージュを飲めるが、将来はフカヒレスープあるいはツバメの巣くらいの高級品になる時代がくると真顔で言うんです。でも、そんな高級品になったら、バイオエタノールの原料にはしないでしょう。しかし、安価な穀類などを原料にしてつくる、環境にやさしいバイオエタノールが、食料問題に発展するなど誰も思わなかったでしょうね。
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