連載 技法=以前・4
「信じる」ということ
向谷地 生良
1,2
1浦河べてるの家
2北海道医療大学
pp.94-100
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100445
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1 「信じるという作業」の取り戻し
自称、統合失調症爆発タイプのA君(25歳)は、「向谷地さん、暇なのでちょっと寄っていいですか」と言って電話をくれた後、大学の研究室にひょっこりと顔を出してくれる。
彼とのつきあいも、ちょうど5年目になる。統合失調症をかかえ爆発を繰り返しながら自宅にひきこもる息子に手を焼いた両親が、わざわざ浦河まで相談にやってきた。それが知り合ったきっかけである。
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