胸部外科女性医師のつぶやき
信じていれば…
齋藤 綾
1
1横浜市立大学外科治療学教室
pp.104
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu78_104
- 有料閲覧
- 文献概要
医学部生の頃から外科治療,特に心臓外科に興味を抱き,卒業後は外科医街道まっしぐらであった.自分が医学部を卒業した時代は,女性がメジャー外科を志すことについて非常に高い障壁があった.肉体面でも要求度の高い外科医生活にさらに精神面での重圧も加わり,余程の強い意志(意地?)と鋼の心もしくは強い鈍感力を持ち合わせていないと,続けていけるような環境ではなかったように記憶している.学生の頃から興味をもっていた心臓移植へのあこがれや海外留学への夢は長年に渡り心の中に沁みついており,一時期は一般外科に転身し腫瘍外科に従事して数年間を経たが,再び心臓血管外科を志すに至った.
© Nankodo Co., Ltd., 2025