特集1 「うつ」の看護の不全感を解消する
【現場における看護の取り組み編】
1 女性うつ病患者に導入した集団認知療法―看護師がプログラムを開発。その成果を実践報告
岡田 佳詠
1,2
1NTT東日本関東病院(精神神経科)
2聖路加看護大学・大学院博士後期課程
pp.16-23
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100314
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現在、さまざまな社会情勢を背景にうつ病患者が増加し、日本において深刻な社会問題の1つとなっています。そのなかで、看護師や保健師が病院あるいは地域で、うつ病患者のケアを展開する場面は非常に増えていると想像しますが、読者の皆さんは、自分のもつケア技術に行き詰まりを感じた経験はありませんか?
私自身、これまでの経験を振り返ると、患者の話によく出てくる本人なりのものの見方・考え方(例えば、「家事は私の仕事だから、具合が悪くても休んでいられない」と頑なに考えている、など)に対して、どう接したらよいのかと悩むことが多々あったのを思い出します。傾聴や共感的理解を示しても、患者はその考えからなかなか抜けられず結局同じ行動を繰り返したり、「こういう考えもあるのでは?」と提案しても、なかなかそれを受け入れないということがありました。
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