特集 新薬が使える病院,使えない病院
看護が語る「新薬」導入の経緯
―その3―新阿武山病院の場合
加藤 政浩
1
,
岡村 武彦
1
1新阿武山病院
pp.42-44
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100239
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精神科看護の救急場面をご存知の読者であれば,あの切迫した状況のなか,スタッフがどのような心理状態におかれるかは理解されることと思う。「いま,この状態をなんとかして!」と,すぐの早期安定・鎮静を望みたくなるのである。その現場の「待ったなし」の心理状態が,医師に注射薬を要求することにもつながり,多剤併用を生み出していたことは否めない。
しかしそれは,看護者が「薬効が出るまで待てなかった」のであり,また「薬効が出るまでの期間を正しく理解していなかった」ということでもあるのである。
20数年前の院内研修会でのことである。慢性期病棟に入院中の患者さんの家族に答えてもらったアンケート結果が発表されたのだが,その1つをいまでも忘れることができない。
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