特集 空気調和
全館空調の経験
豊橋市民病院の場合
染川 芳美
1
1豊橋市民病院事務局
pp.48-51
発行日 1964年7月1日
Published Date 1964/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202386
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豊橋市は愛知県の東南部,豊川の下流南岸にあって,北は豊川市と隣接し,西はすぐ渥美半島が伸びています。農業はもとより綿糸業,食品工業,製材,機械など,年産十数億円にのぼっております。この二十数万の人口を擁する地方都市の市民の保健,医療のため当院は昭和7年に開院されたのでありますが,年々利用者が増加し,かつまた医学の進歩に伴って既存の施設のみでは十分な診療も行なえない状態になりましたので,利用者の要望に応ずるため本館診療棟を,昭和32年4月に起工し,昭和33年12月に第1期工事を終了しました。続いて昭和34年10月に第2期工事を施工し,全館空調設備を有する総合病院として増改築されたのであります。当時はまだ総合病院で全館空調を行なっているところは数少なく,また地方都市の経営という特殊事情もあって,大方の注目を集めたのであります。今ここで全館空調の経験について述べるにあたり,設備の概要についてまずお話しいたしましょう。
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