特集1 はじめての抗精神病薬「副作用」マニュアル 中編
主観的副作用にも配慮しよう
長嶺 敬彦
1
1吉南病院(内科)
pp.41-42
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100142
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副作用は目に見えるものだけではない
統合失調症の患者さんは3つの病気と闘っておられます。「統合失調症」「スティグマ」「身体合併症」です。身体合併症は、統合失調症の患者さんが闘わなければならない第3の病気という意味でThird Diseaseと名づけました。Third Diseaseのかなりの部分は、抗精神病薬を内服することでリスクが高まります。抗精神病薬による副作用を最小限に抑えることは、統合失調症の患者さんが闘う相手を減らすことにつながると思います。
統合失調症の患者さんを悩ます身体合併症には、振戦や小刻み歩行などの錐体外路症状、イレウス、肺炎、糖尿病、骨折、肺動脈血栓塞栓症など、数多くあります。臨床の現場では、これらの疾患について熟知し予防方法を考えることが必要です。
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