FOCUS
働いてはじめて知った小児精神科の世界
栗田 育子
1
1大阪府立精神医療センター・松心園
pp.68-72
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100063
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2年前、思いもかけず小児精神科の分野に異動になりました。中宮病院(現・大阪府立精神医療センター)で仕事をしはじめて20年余り。同じ病院に所属し、敷地内に隣接する松心園(小児精神科および自閉症児施設)の存在は知っていたものの、不思議なもので、その内容に関しては詳しく知る機会がないままでした。たまに本院の運動場で園内にある養護学校の分校の子どもたちに会うのですが、子どもたちもとりまくスタッフたちの動きも、あまり印象がなかったのです。情報源は目の前にあっても、自分で関心がなければ情報として自分のなかに入って来ないという、私の小児精神科への関心はまさにそんなものでした。
精神科に長く勤務してはいるけれど小児精神科に関する知識はゼロに近い、しかしながら精神科看護師として20年余り臨床経験を積んできた自負だけはある。受け入れる側からすればかなりやっかいなスタッフであったにちがいありません。
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