研究・調査・報告
―TEGを用いて性格傾向との関係を分析―精神科における看護者の陰性感情の認知とコーピング
中西 勝子
1
,
久村 昌秀
1
,
岩本 真紀
1
1社会保険紀南綜合病院新庄別館
pp.108-115
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100015
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はじめに
看護者が患者に陰性感情をもつことは、信頼関係や治療環境を築くうえで大きな障害となる。しかし、精神科の看護者は、患者と密度の高い交流を長期間にわたりもたざるを得ない状況にある。日々の看護場面においても、妄想・幻覚など特異な症状に対応しなければならなかったり、患者の状態の変化によりさまざまな感情を向けられる対象となっており、陰性感情をもつことも少なくない。看護者はこのような感情に直面した場合、何らかの方法で自分のなかに生じた感情を処理して患者と対応していると考える。
今回、精神科における看護者自身の陰性感情に対する認知と、その感情をどう処理し患者と対応しているかということを調査し、東大式エゴグラム(以下TEGと略す)*1を用いて性格傾向との関係を分析したところ、以下の結果を得たので報告する。
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