心起こし身体起こし・6
思い込み言語療法・2—言葉の貯金
河津 孝一
1
1心と身体のカウンセリング健塾
pp.610
発行日 1999年8月15日
Published Date 1999/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688902493
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利男さんは脳梗塞関節の拘縮も強く,可動を維持するために週5日,訪問マッサージを始めることにした.そして1週間後,「お父さんがね,昨日しゃべったんよ」「ホント!で,何て言われたの」「『そろそろ寝ようか』と私が言ったら『まだまだ』って」「そりゃすごいや」.言われた言葉を判断し,自分の考えを返答するには,理解力と思考力が働かなければならない,そして言い返したのだから本当にすごい.
1週間前の初回訪問の時,「去年までは少ししゃべっていたんだけれど,最近は全然」と利男さんの奥さんは伝えた.そこで,私はIさんの話をした(前号「Iさんが喜怒哀楽を取り戻した理由」参照).
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