特集 訪問看護婦のアセスメント能力の向上を目指して―聖ルカ・ライフサイエンス研究所主催セミナーより
在宅で死を迎えた高齢老人の家族の精神面の変化に対するアセスメント
片山 蘭子
1
1財)ライフプランニングセンター訪問看護ステーション千代田
pp.720-725
発行日 1998年10月15日
Published Date 1998/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688902288
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はじめに
訪問看護ステーション千代田が開設されたのは1998年11月.ちょうど半年が経過しようとしているできたてのステーションである.訪問看護婦はフルタイムの4名に加え土日専用のナース1名を置き,24時間途切れのない訪問看護サービスの提供を実践している.1998年4月現在の利用者数は32名である.
訪問看護は,“出前サービス”であるために,療養者・家族が生活の場でサービスを受けられる反面,医療施設のように常に医療者の目の届く環境にはない.したがって,訪問看護婦の情報収集能力とアセスメント能力が重要になってくることは言を俟たない.とくに終末期の患者さんなど,病状が不安定でいつ急変するかわからないような方を訪問看護婦として受け持つと,患者さんのちょっとした状態の変化で家族介護者が不安を示したり動揺したりすることをよく経験する.訪問看護が患者さんのみならず,その家族も含めて対象にしていることを痛感させられる場面である.
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