連載 訪問看護 時事刻々
今月の話題 ケアマネジャーの公平中立性
石田 昌宏
1
1日本看護協会政策企画室
pp.954-955
発行日 1999年12月15日
Published Date 1999/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901923
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『10月1日からの要介護認定申請の受け付けを前に,医療生協が運営する病院の介護支援専門員(ケアマネジャー)に高齢の患者宅を訪問させて体の状態などを聞いたうえ,介護サービス計画(ケアプラン)の作成予約を勧めていたことが11日,わかった.介護サービス市場をにらんだ営業活動とみられ,往診などで知った個人情報を利用し,患者の要請なしに訪問調査をしていた.医療生協は「利用者数を調べるつもりだった.事業者同士の競争になり,早めに利用者を確保したい気持ちもあった」』と9月半ばに新聞が報じた.
10月1日からいよいよ本格始動した介護保険制度の要介護認定であるが,一部の居宅介護事支援事業者が,同一系列の事業体に利用を確保するのを目的で利用者の要請なしに訪問調査を,しかも10月1日以前にフライングして行なったというのだ.公正中立をもとめられるケアマネジャーとして,あってはならないことである.
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