特集 訪問看護と栄養管理・2
栄養食品の知識と活用方法
堤 ちはる
1
1青葉学園短期大学
pp.929-940
発行日 1999年12月15日
Published Date 1999/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901920
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栄養食品利用の意義
高齢者や障害者への静脈栄養や強制経腸栄養などの強制栄養法の実施は,食事時間が単なる生命維持のための時間になり,楽しみの時間とはならない.食事以外に楽しみの少ない彼らから,食生活の楽しみを奪ってしまうことは,QOLの維持・向上のうえからも好ましくない.高齢者が必要エネルギーの70%以上を食事として経口的に摂取することができれば,強制栄養法を中止し,不足分は栄養食品で補うことが望ましい.
また,咀嚼・嚥下困難な人のための食事は,障害の程度や病態などが異なり,個人ごとの対応になるため,食事の準備や調理作業に時間と手間がかかる.調理に費やす時間と手間を節約するためにも,市販されている栄養食品を上手に利用することが勧められる.
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