研究・報告
医療的ケアを必要とする要介護者の在宅ケアサービスに関する研究
飯倉 修子
1,2
,
北田 豊治
3
,
野原 忠博
3
1石川県立中央病院看護部
2前:杏林大学大学院保健学研究科
3杏林大学保健学部
pp.357-364
発行日 1998年5月15日
Published Date 1998/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901812
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はじめに
わが国の在宅医療に関しては,1981年に自己注射指導管理料が新たに設置されて以来,多様な医療行為が在宅指導管理料として診療報酬で認められ,その結果家庭で医療行為が行なわれるようになってきた1).
医療機関のなかで在宅療法の届け出がある施設は,在宅中心静脈栄養法では1.8%,在宅経管栄養では4.9%,在宅悪性腫瘍患者への化学療法・鎮痛療法では8.6%にすぎない2).しかし,在宅療養機器の貸出をしている病院は,1990年で23.1%,1993年で30.6%と増加の傾向にある3).このことより,医療処置を必要としたまま在宅ケアの対象となる患者数はごく少数ではあるが確実に増加の傾向にあることがわかる.
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