連載 知っておきたい医学情報・4
経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)を用いた栄養管理について―[前編]内視鏡的胃瘻造設総論
蟹江 治郎
1
1愛知県厚生連海南病院内科
pp.299-307
発行日 1998年4月15日
Published Date 1998/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901803
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経皮内視鏡的胃瘻造設術(以下,PEG)が,初めて発表されたのは現在より20年あまり前である1980年のことです.その後,この経腸栄養投与法が従来の方法に比べ多くの利点を有することが証明され,現在も多くの報告がなされています.現在,この方法は欧米を中心に普及しており,米国においては年間10万件ものPEGが行なわれています.
我が国においては,ここ数年で急速に普及してきたとはいえ年間2万件程度で,高齢者人口の割合を考えても,その適応の考え方に大きな相違(優劣?)がみられると言えます.また,米国のナーシングホームにおいては,経腸栄養のルートが経鼻胃管の場合は受け入れを拒否するが,PEGの場合は受け入れが可能な場合が多いそうです.日本の場合はその逆のケースが多く,管理の点においても認識の相違がみられます.
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