連載 比較介護論・1【新連載】
デンマークのホームケア・1
ナースが支える24時間ケア
村嶋 幸代
1
1東京大学大学院・医学系研究科・地域看護学分野
pp.736-739
発行日 1997年10月15日
Published Date 1997/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901576
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はじめに
4か月デンマークに滞在した理由
日本で民間会社コムスンによる深夜帯の巡回が始まったのは平成4年,その後,訪問看護ステーションによる24時間ケアモデル事業,自治体による看護・介護・福祉を統合した実践や福祉部門からの巡回介護と,世の中は急速に24時間ケアをおこなう方向に動いている.この24時間ケアは,デンマーク,スウェーデンといった北欧から学んだものである.保健・医療・福祉関係者が様々な形で北欧に行き,その福祉のあり方に感銘を受けて日本にも導入するよう努力してきた.日本でこのように急速に24時間ケアが普及してきた背景には,これらの方々の努力が大きかったと言える.
しかし,その制度は,正しく導入されてきたのだろうか.これらの国でそのような制度を作ったにもかかわらず,うまく動いてないところはないのであろうか.それに対してどのような改革や改善がなされているのであろうか.そしてその改善について具体的に誰がどのように音頭をとっているのであろうか.
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