特集 二交替制看護を追う
看護サービスは24時間
嶋崎 佐智子
1
1学校法人北里学園北里大学保健衛生専門学院
pp.326-329
発行日 1996年4月1日
Published Date 1996/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901767
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
看護サービスは,人びとの求めに応じて,24時間を通しいつでも,どこででも提供されなければならないのは当然のことである.しかし,保健医療専門職が行う看護実践としてどのように具体化できるかは,医療関係職種に関する法律,費用の支払い方を含めた医療制度の中で示される一定の規則等に拠ることとなり,社会の変化や医療環境の変化に即して十分な対応ができているかとなると,多くの問題を抱えていると言わざるを得ない.
我が国の医療の在り方は,社会の動きに伴って変化しており,各種検討会や諸団体等が時に臨んで提言を行い,指針を示すなどしている.「国民医療総合対策本部中間報告」(資料1),日本病院会の「病院憲章」(資料2)がその例である.看護についても,「看護体制の改善に関する報告ならびに病院看護管理指針」,「看護制度検討会報告」等が出された.このような経緯と法律・制度改正までの間にはさまざまの経過があったが,医療法,老人保健法,健康保険法等の改正によって,医療は,人びとの生活を重視した実践を目指し,看護は,地域における看護サービスとしての重要性を持ち,独立した事業を行うことも可能になった.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.